『隷属なき道 AIとの競争に勝つベーシックインカムと一日三時間労働』
https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/41r8h1enuVL._SX351_BO1,204,203,200_.jpg https://www.amazon.co.jp/%E9%9A%B7%E5%B1%9E%E3%81%AA%E3%81%8D%E9%81%93-AI%E3%81%A8%E3%81%AE%E7%AB%B6%E4%BA%89%E3%81%AB%E5%8B%9D%E3%81%A4%E3%83%99%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%AB%E3%83%A0%E3%81%A8%E4%B8%80%E6%97%A5%E4%B8%89%E6%99%82%E9%96%93%E5%8A%B4%E5%83%8D-%E3%83%AB%E3%83%88%E3%82%AC%E3%83%BC-%E3%83%96%E3%83%AC%E3%82%B0%E3%83%9E%E3%83%B3/dp/4163906576/ref=sr_1_1?keywords=%E9%9A%B7%E5%B1%9E%E3%81%AA%E3%81%8D%E9%81%93&qid=1645588552&sr=8-1
ISBN:4163906576
◆ビジネス書大賞2018 準大賞受賞◆
◎ピケティに次ぐ欧州の新しい知性の誕生◎
オランダの29歳の新星ブレグマンが、「デ・コレスポンデント」という
広告を一切とらない先鋭的なウェブメディアで描いた
新しい時代への処方箋は、大きな共感を呼び、全世界に広がりつつある。
最大の問題は、人間がAIとロボットとの競争に負けつつあること。
その結果「中流」は崩壊し、貧富の差は有史上、もっとも広がる。
それに対する処方箋は、人々にただでお金を配ること、週の労働時間を15時間にすること、
そして国境線を開放することである。
それこそが、機械への『隷属なき道』となる。
【目次】
■第1章 過去最大の繁栄の中、最大の不幸に苦しむのはなぜか?
産業革命以降の2世紀で、長く停滞していた世界経済は250倍、1人当たり
の実質所得は10倍に増えた。これは中世の人々が夢見た「ユートピア」なのか?
ではなぜ、うつ病が歴史上かつてないほどの健康問題になっているのか?
■第2章 福祉はいらない、直接お金を与えればいい
生活保護や母子家庭手当て、就学援助、幾多ある福祉プログラムを全てやめる。
そのかわりに全ての国民に、例えば一律年間150万円の金を与える。それが
ベーシックインカム。ニクソン大統領はその実施をもくろんでいた
■第3章 貧困は個人のIQを13ポイントも低下させる
ベーシックインカムがなぜ有効なのかは、貧困がもたらす欠乏の害を調査する
とわかる。貧困はIQを13ポイントも下げる。奨学金や有効な教育プログラム
にいくら投資しても、そもそも貧困層にいる人は申し込まないのだ
■第4章 ニクソンの大いなる撤退
60年代初頭、ベーシックインカムは、フリードマンのような右派から
ガルブレイスのような左派まで大きな支持を得ていた。それを潰したのは一部の
保守派が持ち出してきた19世紀英国での失敗だった。ニクソンに渡された報告書
■第5章 GDPの大いなる詐術
ロシア人教授クズネッツが80年前に基礎を築いたGDPは進歩を表す神聖なる
指標だ。だがGDPは多くの労働を見逃し、医療や教育のサービス分野でも
効率と収益に目を向ける。人生を価値あるものにする新しい計器盤を検討する
■第6章 ケインズが予測した週15時間労働の時代
ケインズは1930年の講演で、「2030年には人々の労働時間は週15時間になる」
と予測した。ところが、産業革命以来続いていた労働時間の短縮は70年代に
突然ストップした。借金によって消費を拡大させる資本主義の登場
■第7章 優秀な人間が、銀行家ではなく研究者を選べば
「空飛ぶ車が欲しかったのに、得たのは140文字」とピーター・ティールは
揶揄する。過去30年の革新は富の移動に投資されてきた。優秀な頭脳が銀行員
や会計士よりも研究者や技術者を選べば、才能はより社会に還元されるのだ
■第8章 AIとの競争には勝てない
産業革命時代、織物工は蒸気機関に仕事を奪われた。そして今、AIとロボットが
「中流」と呼ばれる人々の仕事を奪う。その結果、富の不均衡は極大化する。
今こそ、時間と富の再分配、労働時間短縮とベーシックインカムが必要だ
■第9章 国境を開くことで富は増大する
西側世界は途上国支援のために50年で5兆ドルを投じてきた。だが国境を開けば
世界総生産は67~147%成長し、65兆ドルの富が生み出される。わずか62人が
35億人の総資産より多い富を所有する偏在の要因は国境にある
■第10章 真実を見抜く一人の声が、集団の幻想を覚ます
1954年12月21日に洪水が来て世界は滅亡する。そう予言した主婦とそれに
付き従った人々。その予言が外れても信者たちは信念を変えない。だが、
一人の真実を見抜く人の勇気ある声が幻想を崩し、現実を変えることもある
■終章 「負け犬の社会主義者」が忘れていること
この本で提案したのは、大きな路線変更だ。奴隷制度の廃止、女性の解放も、
唱えられた当初は、正気の沙汰とは考えられていなかった。そうした
「大きな政治」を左派は思い出し、右派も同調する変革へと進むべきだ
■解説 欧州の新しい知性の登場 日本語版編集部